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Q&A - よくあるご質問 -

サーモスタットの動作原理を教えて下さい。
バイメタルとは2種類(バイ)の熱膨張係数が異なる金属板(メタル)を貼り合わせ、圧延したものです。これを円板状や多角形に打ち抜き、皿状に成形したものを加熱すると、任意の温度で瞬間的に反転動作を行い、冷却すると先程とは異なった温度で反転(復帰)をします。この原理を利用し、ガイドピンと呼ばれるセラミック棒でバイメタルの反転をスイッチ部に伝え接点の開閉を行います。

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サーモスタットはどの様な動作をしますか。
一般的には、通常時はON状態であり、温度上昇により任意の温度になるとバイメタルが反転動作を行いOFFし、冷却すると反転(復帰)でONするタイプ(Nタイプ)です。それとは逆に通常時はOFF状態で、温度上昇により任意の温度になるとONし、冷却するとOFFするタイプ(Rタイプ)もあります。又、OFF側の温度設定が常温以下の低温のNタイプの場合は、常温ではOFFしており温度が下がり任意の温度に達するとONします。(主にアイスメーカーの霜取りヒーターや寒冷地用機器の凍結防止用ヒーターのコントロール(ON→OFF)に使用されます。)

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手動復帰タイプのサーモスタットとはどんなものですか。
マニュアルリセットタイプとも呼ばれ、「一度OFF動作をすると常温では復帰しない」及び「復帰ボタン付」の構造となっており、一度OFF動作した後手動で復帰ボタンを押すことにより復帰するタイプのことです。例えば、過昇防止に使用した場合、機器の温度が異常な高温となった場合OFFして機器を停止させ、その後、機器の温度が下がってもONして機器が再稼働する事はなく、機器が異常な高温となった原因を解除した後に復帰ボタンを押しONとして、機器を安全に再度使用することが出来ます。
手動復帰タイプのサーモスタットはこちら

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ワンショットタイプのサーモスタットとはどんなものですか。
一度動作をすると常温では復帰しない構造のタイプです。(安全規格上復帰温度は-35℃以下となっているので、通常の雰囲気(温度環境)では復帰しません。) 抜取りの温度検査しか出来ない温度ヒューズと比べると、このサーモスタットの場合は、超低温(-150℃)にさらせば復帰できるので全数温度検査が可能であり、尚且つ温度ヒューズのように経時変化を起こし難く、信頼性に優れているため、温度ヒューズの代わりに使用されるケースが増えてきております。
又、繰り返し開閉に対する耐久性が必要ないので、同じ基本設計の通常のサーモスタットに比べ電気定格は大きくできます。
ワンショットタイプのサーモスタットはこちら

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ディファレンシャルとは何ですか。
ディファレンシャルとは動作温度(OFF)と復帰温度(ON)の差のことで、その間の熱エネルギーの集積によって反転動作をします。このためディファレンシャルが大きいほどバイメタルの反転する力は大きくなります。従いまして、ディファレンシャルは生産性と寿命を左右する要素となります。(例えばOFF:150/ON:135℃の場合、ディファレンシャル→15degとなります。)

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サーモスタットはどの様な使い方をされますか。
サーモスタットは、ヒーター等の温度コントロール用(ON←→OFF)温度過昇防止用(ON→OFF)、温度が下がるとヒーターを作動させる凍結防止用(OFF→ON)、温度ヒューズ代替(ON→OFF)、更には温度検出を行い任意の温度になったときに冷却ファンを作動させ、冷えるとファンを切る(OFF←→ON)等、実に様々な用途として使用されております。
サーモスタットの用途別一覧はこちら

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定格と接続する負荷について教えて下さい。
基本的に負荷は力率(cosφ)= 1で突入電流のないもの(抵抗負荷)としております。尚、ランプ負荷の場合、力率 = 1 で突入電流が約10〜15倍程度流れるため、接点溶着の可能性があり、一般定格より電流値を下げる必要があります。又、誘導負荷の場合も同様に突入電流は10〜15倍流れるため、一般定格より電流値を下げる必要があります。従いまして、抵抗負荷以外の負荷の場合は、別途ご相談下さい。
又、直流の場合は交流と条件が大きく異なりますので、直流についてのQ&Aをご覧下さい。

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寿命について教えて下さい。
定格電流を印加し接点を開閉させるとアークが発生し接点が消耗していきますので、印加電圧・電流が大きいほど接点の消耗も激しくなります。この場合、接点接触抵抗が高くなり、場合によってはOFF状態となりますが、更に、最悪の場合には接点が溶着を起こしOFFしなくなる可能性もあります。(電流によって耐久回数が異なります。)又、バイメタルの特性上ディファレンシャルが大きいほど、反転する力が大きくなる為、繰り返し動作によりバイメタルが応力割れを起こす動作回数が少なくなります。応力割れを起こした場合、バイメタルの温度が変化し最悪の場合は、動作しない可能性があります。(ディファレンシャルによって耐久回数が異なります。)
例えば、弊社CS-7型(ディファレンシャル15Diff.、AC125V、15A、力率=1)の場合、100,000回の寿命があります。

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問題となる使用環境について教えて下さい。
下記の様な条件下での使用は特性に影響を及ぼしかねないので、ご遠慮願います。(その様な条件下で使用される場合は別途ご相談下さい。)
(1) 腐食性ガス(硫化水素等)により汚染された大気は接点に悪影響を及ぼし接触不良を起こしてしまいます。
(2) 接点金具、端子(一部)に黄銅材料を使用しているため、アンモニアガスの発生する条件下で使用されると応力腐食割れを起こしてしまい特性が出せない恐れがあります。例えば、ノボラック型のフェノール樹脂の筐体からアンモニアが発生した事例があります。
(3) 高湿度で使用、放置した場合、絶縁抵抗が劣化してしまいます。又、樹脂ボディータイプにつきましては、ボディーが吸水し膨張して正常な性能を出せない可能性があります。
(4) シリコンゴム及びグリースを使用した場合、低分子シロキサンガスが発生し、接点接触障害を起こす場合があります。

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期待した温度でサーモスタットが動作しないのですが、どうしてですか。
熱源とバイメタルの間には熱伝導、熱抵抗があるため両者の温度には時間的な差があり必ずしも一致しません。又、電流を印加することにより、サーモスタット自身が発熱し、実際の雰囲気温度よりサーモスタットの方が温度が高くなってしまい、実際には期待した温度で動作しません。このような要素があるため動作温度の決定には十分な吟味が必要です。その様な場合、先ずはバイメタルに熱電対を付けバイメタルの温度を測定出来るサンプルも対応可能ですので、当サンプルを用いて実機での確認を推奨しております。

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サーモスタットの安全規格にはどんなものがありますか。
各国が様々な製品に対して、人命や財産を守る為の基準、すなわち安全規格を定めて国民の安全を守っています。UL(北米)、CSA(カナダ)、VDE(ドイツ)、JET(日本)などの様々な安全規格が御座いますが、ワコーのサーモスタットも様々な安全規格で認証されております。認証されている安全規格につきましては、それぞれの機種によって異なりますので、詳細はお問い合わせ願います。

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サーモの取付けはどうしたらいいのでしょうか?
特にお客様の方でホルダー等がない場合につきましては、フランジタイプ及び取付け金具付タイプが御座いますので、そちらをネジ止めし使用して下さい。フランジや取付け金具はいくつかの種類がありますので、取付にあった種類を選択して頂けます。又、場合によっては、特殊品の作成もさせて頂きます。尚、感熱面を接触させてご使用の場合は、取付け面は平面度の良いところへお願い致します。取付が悪く、サーモスタットのキャップ天面が変形した場合、動作不良が発生する可能性があります。

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直流では、どこまでの使用が可能ですか。
直流の場合は交流と違いゼロクロスがありませんので、どうしても接点開閉時に発生するアーク放電が長くなり接点へのダメージが大きくなります。このアーク放電が長くなる傾向は電圧、電流が大きくなるほど顕著になり最悪の場合アーク放電が持続して遮断不能ということもありえます。開閉可能な電力は概ね交流の場合の1/20〜1/30位(電圧は30V以下)ですが負荷の種類によってはさらに制限される場合も有りますので具体的な条件をご提示頂き弊社にご確認下さい
例えば、定格がAC125V,15Aのサーモスタットの場合
交流での開閉可能な電力は、125×15=1875W
直流での開閉可能な電力は交流の1/20だと、1875÷20=94W
DC24Vで使用する場合、電流は94÷24=4Aとなります。

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個人にも販売していますか。
個人向けには直接販売いたしておりません。代理店販売となります。
詳しくは「販売について」のページをご覧下さい。

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注文はどうすればいいのですか。
代理店経由にて仕様記入書を発送させていただきますので、必要事項をご記入の上返送ください。
詳しくは「販売について」のページをご覧下さい。

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圧力スイッチにて作製可能な動作圧力はどの程度ですか。
作動圧力で0.05MPaから12MPaの範囲で製作可能です。
但し媒体や実際の使用圧力等により種々の制限を受ける場合がありますので詳細につきましてはご相談下さい

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圧力スイッチはどの様な圧力媒体で使用できますか。
ポリイミドフィルムもしくはゴムをダイヤフラムとして使用しております。ダイヤフラムを劣化させない媒体であれば使用可能です。
使用できない媒体の代表としては水素、ヘリウム等の透過性の高い気体(透過漏れが多くなります)や強酸、強アルカリ等の薬品(ダイアフラムが化学劣化します)などです。
但し媒体によりダイヤフラムやシール材質が異なりますので必ず使用可否についてはご相談下さい

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